こんにちは。
ゆうです。(@yu62ballena)
今日は先日お話したカメラの焦点距離と画角の観点から、
写真の構図をどう決めるのか?を考えてみたいと思います。
焦点距離?画角?
という方は、ぜひ一度こちらの記事をお読みください。
今回の記事は焦点距離や画角については理解している方が対象になっています。
焦点距離と画角の関係を理解することで
写真の構図というものを理解することにも繋がります。
被写体をどのくらいの大きさで写すのか?
背景はどのくらい含めたいのか?
こういったコントロールも感覚的な模索するのではなく
理屈で構図を組み立てていくことが出来るようになるんです。
今回は焦点距離と画角の考え方を元に
写真の構図をどう決めていくか考えてみましょう。
焦点距離・画角の調整から写真の構図を導き出す
前回の記事で焦点距離を変えると、画角が変わることを説明してきました。
焦点距離を長くしズームすると、画角が狭くなり写る範囲は狭まります。
逆に焦点距離を短くすると、画角が広くなり手前から奥まで広い範囲が写るようになります。
これらを利用することで被写体の大きさと、
背景をどこまで写真に含めるのか?を調節していくことができます。
被写体の大きさが変わらないように写真を撮る
例として、2枚のすべり台の写真を見ていただきましょう。
若干の違いはありますが、すべり台自体はおよそ同じくらいの大きさで写っています。
(若干の誤差はご容赦いただきたい…笑)
左の写真の焦点距離は50mm、右の写真は150mmです。
かなり違って見えますよね。
特に背景。
背景で写っている範囲が違うのが見て取れますよね。
50mmの方が背景が広く写っており、
150mmの方が狭くキュッとした感じになっています。
これが正に焦点距離と画角の関係で
焦点距離を短くすると広く写るので、背景も広く写るんです。 焦点距離が長ければ背景は狭く写ります。
焦点距離に合わせて自分の立ち位置を変え、写真の構図を作る
さて、焦点距離を短い状態だと広く写るという話をしましたが、
焦点距離が短い状態でも被写体に近づいていけば
被写体は当然大きく写ります。
つまり50mmの時はすべり台に近づいて撮る。
150mmの時は遠くからすべり台を撮る。
同じくらいの大きさですべり台が写るように
自分の立ち位置を調整していくわけです。
でも、焦点距離が異なるということは
画角も異なるということですよね。
すると50mmの時は画角が広い状態ですべり台を撮ることができ、
150mmの時は画角が狭い状態で撮ることになります。
画角に差があるということは当然
写る範囲にも差が出るわけで、
その差が写っている背景の範囲になって現れるわけです。
つまり立ち位置と写る範囲というのは次の図のようになります。
50mmと150mm、順番に見ていってみましょう。
平面図で写真の構図と立ち位置の関係を考える
50mmの場合
まず50mmの場合の平面図です。
自分自身が被写体にかなり近づいて撮影しています。
近づいたので焦点距離を長くしなくていい、
つまり広い画角が保たれているということになります。
この撮り方は被写体を大きく写しつつ、 周囲の風景も一緒に写真に写したいという場合に非常に有効です。
150mmの場合
続いて150mmの方も見てみてください。
かなり遠くの方から焦点距離を長くして撮影。
画角がかなり狭くなり、背景もかなり狭く写っているのがわかると思います。
これは周りの余計なものを切り取りたいときなんかに重宝する構図です。
被写体とその極わずかな周辺のみを写真に収める。
少し離れたところにあるいらないものは
この撮り方であれば排除することが出来るんです。
どこまで写したいか?で自分の立ち位置を決める
このように画角を調整することで
どのくらい周りを写すかを決めることができます。
画角は焦点距離の調節によって変えることが出来るんでしたよね。
しかし、焦点距離を変えるとズーム具合も変わってきます。
自分がほしい画角を得ることが出来る焦点距離を設定して、 被写体が望む大きさで写るところに自分が移動して撮影する。
こうして自分の立ち位置を決めていくのです。
もう一度すべり台の写真と撮影位置を見てみましょう。
自分が動くのか、それとも動かずズームを使うのかで
かなり写り方が変わってくることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
画角の調整はどこまで空気感を含めたいかで決める
この焦点距離と画角の関係性は
写真の印象を大きく左右する要素ですよね。
画角を広くして写真を撮るというのは
周りの風景や雰囲気・空気感のようなものを、 被写体と一緒に1枚の写真の中におさめることが出来るようになるんです。
前述しましたが画角を狭くすると
被写体以外の余計なものをカットすることが出来るんです。
つまり近寄ることが出来る被写体でも
すぐとなりに邪魔なものがあるとしたら、
あえて離れて焦点距離を長くして撮影することで
邪魔ものを排除して撮影することも出来るようになります。
焦点距離を長くすれば画角が狭くなって
ピンポイントで被写体を写すことができますからね。
その場の空気感をいっしょに収めるというよりも
被写体だけを切り抜いて際だたせるような撮り方に向いています。
自分がどの位置から撮影をすると 適切な焦点距離と画角を得ることが出来るのか?というのが 構図決めで非常に重要な概念となります。
つまり写真に対してどのくらいの大きさで被写体を写し、
どのくらいの範囲の背景を含めるかを決め、
それを満たす自分の立ち位置はどこなのか?
を探ったあとでシャッターを切るという順番になります。
立ち位置と写真の構図の関係まとめ
今日は焦点距離と画角を考えつつ自分の立ち位置を決め
写真の構図を決めていく考え方についてお話しました。
その結果、次のような方法で写真の構図を決めるのがいいということでしたね。
- 被写体をどのくらいの大きさで写したいか考える
- どのくらい背景を写したいのかも考える
- その被写体の大きさと背景を両方満たす焦点距離・画角・撮影の立ち位置をどこにするのか決める
読んだだけですぐに出来るようになるものではないかもしれません。
でも、今日学んだことを頭に入れながら写真を取り続けるうちに
何も考えずとも自然に適切な焦点距離と画角を決められるようになっていきます。
焦点距離・画角についてピンと来なかったという方は
ぜひ前回の記事もご覧ください。
また撮影方法についてはこんな記事もあります。
この記事があなたの手助けになれば嬉しいです。
参考までに今回使った機材はこちらです。
それでは。
今日よりほんのちょっとステキな明日があなたに訪れますように。